はじめまして。名無しのマーケターです。私は10年間、大手広告代理店でデジタルマーケティング戦略を担当し、現在は独立してSNS・心理マーケティング分析を専門としています。

先月、衝撃的なデータと向き合うことになりました。同じテンプレートを提供した100名のコンサル生のうち、月収10万円を達成できたのはわずか8名。残りの92名は、完璧にテンプレート通りに実行したにも関わらず、月収3万円すら届かなかったのです。

実は、恥ずかしい話ですが、私自身も同じ道を歩んできました。独立当初、「これさえあれば稼げる」という触れ込みのテンプレート商材を3つ購入し、総額120万円を投じました。SNS投稿テンプレート、セールスレターテンプレート、動画脚本テンプレート…どれも有名起業家が実際に使ったという「実績付き」のものでした。

しかし現実は厳しく、どんなに忠実に再現しても月収5万円の壁を8ヶ月間破ることができませんでした。当時の私は「自分の努力が足りない」「やり方が間違っている」と自分を責め続けていました。

ところが、業界の内側に入って分かったのは、テンプレートが機能しない構造的な理由が存在するということです。成功者のテンプレートには、彼らが意図的に、または無意識に省略している「見えない要素」が数多く存在するのです。

今回は、なぜ95%の人がテンプレートで結果を出せないのか、そしてどうすれば本当に稼げる仕組みを構築できるのかを、データと実体験に基づいてお伝えします。

前章でお話しした「テンプレートの限界」について、多くの方から「なぜそんな無意味なものが堂々と販売され続けているのか？」という質問をいただきました。

その答えは、私が広告代理店時代に目の当たりにした、YouTube教育業界の「不都合な真実」にあります。

2021年、私は大手広告代理店でYouTube関連のインフルエンサーマーケティングを担当していました。そこで知ったのは、年商数億円を謳うYouTube教育者たちの収益構造です。

驚くべきことに、彼らの売上の85%以上が「教材販売」から生まれており、YouTube広告収益はわずか15%未満でした。つまり、YouTubeで稼ぐ方法を教えることで稼いでいるのであって、YouTube自体では大して稼げていないのが実情だったのです。

さらに深刻なのは、彼らが意図的に「表面的な手法」しか教えない理由です。

業界関係者との会話で、ある大手YouTubeコンサルタントがこう漏らしました：「視聴者心理の本質なんて教えたら、みんな自立してリピート購入しなくなる。テンプレートを小出しにして、『次はこの手法』『今度はこのジャンル』と延々と売り続ける方がビジネスになる」

この発言で、私は業界の歪んだ構造を理解しました。

彼らにとって受講生の成功は「適度」であればいいのです。完全に失敗すれば悪評が立ちますが、完全に成功されても困る。だからこそ、一時的に再生数が伸びるテンプレートは教えても、長期的に通用する本質的なスキルは絶対に教えない。

これが、YouTubeショート業界で「本当に稼げる情報」が表に出てこない理由です。

前章でYouTube業界の構造的問題についてお話ししましたが、では実際にどうすれば稼げるようになるのか？

その答えを見つけたのは、月収5万円で停滞していたコンサル生4名の深層心理を徹底分析した時でした。

会社員のAさん（29歳・営業職）
彼は毎日の通勤電車で動画編集をしていました。表面的には「スキマ時間活用」と言っていましたが、詳しく聞くと違いました。

「電車の中だと、家族に『また副業?』って言われる心配がない。30分間だけは誰にも邪魔されずに『将来への投資』ができる時間なんです」

ここに気づいた瞬間、彼の戦略を180度変えました。家族の目を気にする会社員特有の心理を活かし、「堂々と説明できる副業」というコンセプトで動画を作成。結果、3か月で月収45万円を達成しました。

主婦のBさん（34歳・2児の母）
家事の合間に作業をしていたのですが、動画内容がどれも中途半端でした。

深く聞くと「子供が起きる前の1時間だけが自分の時間。でも途中で泣き声が聞こえると集中できなくなる」という悩みがありました。

そこで「5分で完成する動画」「中断しても問題ない作業工程」を設計。彼女特有の「母親としての罪悪感」を理解した戦略により、月収78万円を実現しました。

学生のCさん（21歳・大学生）
バイト代より稼いでいるのに、なぜか継続できない。理由を探ると「友達にバレるのが恥ずかしい」という本音が見えました。

「YouTubeなんてやってるの?」と言われる恐怖。この学生特有の承認欲求を逆手に取り、「友達に自慢できる副業」として位置づけ直しました。

フリーランスのDさん（41歳・デザイナー）
将来への不安が動機でしたが、本業のクライアントワークが忙しいと動画投稿が止まる悪循環。

彼の場合は「本業のスキルを活かした動画」「クライアントにも見せられる品質」にこだわることで、本業との相乗効果を生み出し、月収120万円に到達しました。

次章では、この4属性分析をどのように自分に適用し、具体的な戦略を構築するかをお伝えします。

前章で4属性の深層心理について触れましたが、この理解が実際の収益に繋がったのは「導線設計」に応用した瞬間でした。

多くの指導者が教える表面的なテンプレートと、私がコンサル生に伝える導線設計には決定的な違いがあります。それを具体例でお見せしましょう。

これに対し、私の導線設計は視聴者の無意識に働きかけます。

この導線設計により、視聴者は「この動画を最後まで見れば、自分も変われるかもしれない」という期待を抱きます。結果として視聴完了率は87%、コメント率は一般的な動画の4.2倍を記録しました。

広告代理店時代の知見から言えば、この数値は「視聴者の無意識に完全にアクセスできている」証拠です。

表面的なテンプレートが「何を話すか」に焦点を当てるのに対し、真の導線設計は「視聴者の心理状態をどう変化させるか」を設計します。

なぜこれが継続的な収益に繋がるのか？答えは「ファン化」にあります。視聴者の深層心理に働きかけた動画は、単なる情報提供を超えて感情的なつながりを生み出します。この関係性こそが、長期的な収益の源泉となるのです。

前章で導線設計の威力についてお話ししましたが、「具体的にどう実践すれば良いのか?」という声を多数いただきました。

今回は、私が実際にコンサル生と使用している「視聴者心理分析」と「導線設計」の具体的な活用方法をお伝えします。

次章では、この分析結果を具体的な収益につなげる実践について詳しく解説します。

ここまで、YouTubeショートで継続的に月100万円を稼ぐための本質的な手法についてお話ししてきました。

あなたは本質を学ぶ道を選ぶのか、それともテンプレート依存で終わるのか。

私のコンサル生の中にも、残念ながら後者を選んでしまう人がいます。せっかく4属性分析や導線設計の本質を伝えても、「もっと簡単なテンプレートはないですか?」と聞いてくる。

その気持ちは理解できます。しかし、テンプレート依存は確実に思考停止を招きます。

一方で、本質を理解した人たちの成果は圧倒的です。先月も、4属性を深く理解したコンサル生が月収200万円を突破しました。彼が言った言葉が印象的でした。「テンプレートに頼っていた時は、毎日不安でした。でも本質を理解してからは、どんな変化にも対応できる自信があります」