私のところに相談に来るクライアントの多くが、同じような悩みを抱えています。「フォロワーは増えているのに、なぜか売上に繋がらない」「バズる投稿はできるけど、収益化ができない」。そんな声を毎日のように聞きます。

今日は、そんな典型的な事例として、私のコンサル生である田中さん（仮名・30代会社員）の実体験をお話しします。彼の告白は、多くの方にとって耳の痛い話かもしれません。

田中さんは副業でTikTokを始めて3ヶ月で、なんと10万再生を連発する投稿者になりました。フォロワー数は2万人を突破。周囲からは「すごいね！」「稼げているでしょう？」と言われ続けていました。

しかし現実は全く違いました。売上は驚くことに「完全にゼロ」だったのです。

彼の言葉からは、表面的な数字に踊らされてしまった苦悩がにじみ出ていました。

これは決して珍しいケースではありません。実際、私が分析した100人のインフルエンサーのデータでは、フォロワー1万人以上でも月収5万円未満の人が68%もいました。

なぜこんなことが起きるのか？答えは明確です。「バズる」ことと「稼ぐ」ことは、全く別のスキルだからです。

田中さんのケースを聞いた後、私はある飲み会での出来事を思い出しました。それは、この業界の構造的問題を如実に表した、忘れられない会話でした。

その日は、SNSマーケティング関連の人たちが集まる小さな懇親会。参加者の一人が、こんな自慢話を始めたんです。

「うちのクライアント、先月TikTokで50万再生いったんですよ。Instagramのリールも軒並み10万再生超え。もうバズりまくりで、フォロワーも5万人突破しました」

周りの人たちは「すごいですね」「どんな戦略使ったんですか」と盛り上がっていました。でも私は、あえて質問したんです。

「で、売上はどうでした？」

その瞬間、場の空気が変わりました。彼の表情が曇り、「それが…実は…」と口ごもったんです。

結局、その「大成功事例」のクライアントは、月商50万円程度の小規模事業者。50万再生を記録した月の売上増加は、わずか3万円でした。つまり、再生数1回あたりの売上貢献は0.06円。これが現実です。

この時、私は確信しました。この業界には根本的な勘違いがある、と。

多くのマーケターやコンサルタントが「バズること」を成果として語りますが、事業者にとって本当に重要なのは売上です。しかし、なぜかその相関関係を誰も真剣に分析しようとしない。

データを冷静に見れば明らかです。フォロワー1万人あたりの平均購買転換率は、業界全体で見ても1-3%程度。仮に商品単価が5,000円だとしても、1万フォロワーから得られる売上は月15万円が上限です。

つまり、フォロワー獲得だけに集中する戦略は、構造的に収益性に限界があるんです。

あの飲み会以降、私は確信を持って言えるようになりました。この業界の9割は、本質を見誤っている、と。

あの飲み会での会話を聞いて、私は業界全体の構造的問題が見えてきました。これは単発的な事象ではなく、SNS、ブログ、YouTube、どの分野でも共通している根深い問題なのです。

問題の本質は「バズれば稼げる」という幻想を売り物にしている販売者たちの存在です。彼らのビジネスモデルは実にシンプルで巧妙です。

まず、TikTok業界を見てください。「月100万再生達成法」「バズる動画の作り方」といった教材が山のように売られています。確かに再生数は伸びる。でも、その先の収益化戦略については「おまけ程度」にしか触れられていません。

YouTube業界も同じ構造です。「チャンネル登録者1万人突破術」は教えるけど、その1万人をどう収益に変えるかの具体的な仕組みづくりは曖昧なまま。ブログ業界でも「月10万PV達成」は語られるが、そのPVから実際にマネタイズする戦略設計は軽視されがちです。

なぜこんなことが起きるのか？答えは簡単です。「バズる方法」の方が「稼ぐ方法」よりも教材として売りやすいからです。

バズる方法は比較的短期間で結果が出ます。購入者も「おお、本当に再生数が伸びた！」と満足する。販売者も実績として宣伝できる。Win-Winに見えますが、実際は「売上ゼロのバズ」を量産しているだけです。

一方、本当の収益化には時間がかかります。顧客心理の理解、商品設計、販売戦略、リピート設計…これらは地味で時間のかかる作業です。教材にしても「すぐに結果が出ない」ため売れにくい。

さらに問題なのは、多くの販売者が「稼ぐ仕組み」を本当の意味で理解していないことです。彼ら自身が「教材を売ること」でしか稼いでいないため、実際のビジネス現場での収益化ノウハウを持っていないのです。

この構造が、田中さんのような「バズるけど稼げない」人たちを大量生産しています。業界全体が表面的な数字に踊らされ、本質的なビジネススキルが軽視される状況を作り出しているのです。

この業界の問題構造を理解した時、私は一つの疑問を抱きました。「では、本当に収益化できている人は、何が違うのか？」

その答えを見つけたのは、意外な場所でした。私が定期的に参加している、異業種交流会での出来事です。

そこで出会ったのが、化粧品のECサイトを運営している佐藤さん（仮名）でした。彼女のSNSアカウントのフォロワー数は、わずか3000人。投稿のいいね数も平均50程度と、決して目立つ数字ではありません。

しかし、月商は安定して200万円を超えている。この事実に私は強い関心を抱き、詳しく話を聞くことにしました。

「実は、フォロワー数を追うのをやめたんです」佐藤さんはそう切り出しました。「以前は私もバズることばかり考えていました。でも、ある時気づいたんです。買ってくれるお客様の行動パターンを」

彼女が発見したのは、顧客の購買心理における「3つの段階」でした。

「多くの人は第1段階の人にいきなり商品を売ろうとします。でも、それぞれの段階に応じたコンテンツを用意することで、自然に次の段階に導けるんです」

さらに重要だったのは、彼女が構築していた「セールスファネル」の概念でした。SNSで興味を引き、メルマガで関係性を深め、個別相談で信頼を獲得してから販売する。この一連の流れこそが、安定した収益を生む仕組みの正体だったのです。

この発見は私にとって転機となりました。収益化に成功している人は、表面的な数字ではなく、顧客の心理と行動を深く理解していたのです。

佐藤さんから学んだ本質的な仕組みを元に、私は実際にクライアントと実践を重ねてきました。その結果、再現性の高い7つのステップが体系化できたんです。

これから紹介するのは、実際に私のコンサル生たちが月商100万円を達成した具体的なプロセスです。職業や年齢に関係なく、この仕組みは機能します。

この7ステップで重要なのは、各段階で必ず数値測定を行うことです。感覚に頼った改善では、再現性は生まれません。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。田中さんのようにバズっても売上が立たない人。業界の幻想を売り物にする販売者たち。一方で、フォロワー3000人で月商200万円を達成している佐藤さんのような事例。

そして、実際に私のクライアントが成果を出した7つのステップを具体的に紹介しました。

ここまで読んでいただいたあなたなら、もうお分かりでしょう。問題は「バズらせるテクニック」の不足ではありません。本質的な思考力と、顧客心理に基づいた仕組み作りができていないことなのです。

正直に言います。この7つのステップを実践するのは、表面的なバズりテクニックを学ぶより遥かに労力がかかります。しかし、一度身につけてしまえば、プラットフォームの変化に左右されない、本当に安定した収益基盤を構築できます。

私はこれまで300人以上のクライアントをサポートしてきましたが、成果を出す人と出さない人の違いは明確です。本質的思考を身につけ、継続的に実践できるかどうか。それだけです。

もしあなたが「今度こそ本気で変わりたい」と思うなら、表面的なテクニック依存から抜け出し、本当に稼げる仕組み作りを始めてください。