SNS副業で稼げない人の共通点とは？フォロワー3万人で月収3千円だった私が月収10万円達成するまでの【実体験と本質的な解決策】

はじめまして。私は現在、デジタルマーケティングの分野で企業コンサルティングを行っている名無しのマーケターです。しかし、今日お話しするのは成功体験ではありません。むしろ、SNS副業で3年間も迷走し続けた、私の苦い失敗談です。

「なぜ私だけがうまくいかないんだろう…」

この言葉を、一体何百回心の中で呟いたかわかりません。InstagramやTwitterで華々しい収益報告を見るたびに、自分だけが取り残されているような焦燥感に駆られていました。

2019年、副業解禁の波に乗って私もSNS副業の世界に足を踏み入れました。「月収100万円も夢じゃない」そんな甘い言葉に誘われて。しかし現実は厳しく、最初の1年間の収益はわずか3万円。投資した金額を考えると、完全な赤字でした。

周りを見渡せば、同じ時期に始めた人たちが次々と結果を出しているように見える。彼らの投稿には「今月も50万円達成！」「自動化で不労所得ゲット！」といった文字が躍っている。一方で私の数字は一向に上がらない。

「私には才能がないのか」「選んだジャンルが悪かったのか」「もっと作業時間を増やすべきなのか」

自問自答を繰り返す日々。睡眠時間を削ってコンテンツを作成し、休日も全てSNS運用に費やしました。それでも結果は変わらない。むしろ疲弊していく一方でした。

しかし今だからこそ言えます。あの苦しみは決して無駄ではありませんでした。そして何より、同じような想いを抱えているのは私だけではないということを、その後の経験を通じて確信したのです。

その迷走の3年間で、私が最も衝撃を受けた出来事をお話しします。それは、フォロワー数3万人を突破した時のことでした。

「ついに3万人だ！これで収益化できる！」

当時の私は心から喜んでいました。なぜなら、市場で語られる「成功の指標」を達成したからです。インフルエンサーマーケティングの記事には「フォロワー3万人で月収10万円も可能」と書かれていました。YouTube広告でも「フォロワー数＝収入」という図式が当然のように語られていました。

しかし、現実は残酷でした。その月の収入は、たったの3千円だったのです。

3万人のフォロワーがいながら、なぜこんなことが起こったのか。答えは単純でした。私は「数値を追うこと」にばかり集中し、「価値を提供すること」を完全に見失っていたのです。

フォロワー増加のためのテクニックばかりを学び、相互フォローやハッシュタグ攻略、投稿の最適な時間帯など、すべて「システムを攻略する方法」でした。その結果、確かにフォロワーは増えました。しかし、彼らは私のコンテンツに本当に価値を感じていたでしょうか？

投稿に対する「いいね」は数百つきます。でも、コメントはほとんどありません。商品を紹介しても反応は皆無。そして気づいたのです。私は「見た目だけの成功」を手に入れただけだったと。

この体験で、私は市場で語られる成功法則の構造的な問題に気づきました。多くの教材や情報発信者が「フォロワー数」「再生回数」「登録者数」といった数値を成功の指標として語ります。なぜなら、それが最も分かりやすく、販売しやすいからです。

しかし、これらの数値は本質的な価値創造とは別物です。むしろ、数値だけを追求することで、本当に必要な「読者への価値提供」「信頼関係の構築」「問題解決への貢献」といった本質から遠ざかってしまうのです。

私の3万フォロワーは、まさにこの構造的問題の象徴でした。数値は達成したが、価値は提供できていない。見た目は成功しているが、実際は何も生み出せていない。この現実と向き合った時、私は本当の意味での絶望を味わいました。

そんな絶望的な状況にいた私の前に現れたのが、同期入社の田中さんでした。

田中さんは私がSNS副業で迷走していることを知って、3ヶ月前に突然「私もSNSで発信を始めてみようと思うんです」と相談してきました。正直、当時の私は内心で思ったんです。

「3年やってる私でもこの状況なのに、今から始めて何ができるの…」

しかし、3ヶ月後。田中さんは月収15万円を達成していました。フォロワー数はわずか8,000人です。私の3万人フォロワーで月収3千円という現実と、あまりにも対照的でした。

最初は信じられませんでした。「何か特別なテクニックを知ってるんじゃないか」「コネがあるんじゃないか」と疑心暗鬼になったほどです。

しかし、田中さんの投稿を詳しく分析して気づいたことがありました。彼の投稿には、私のものとは決定的に異なる「ある特徴」があったのです。

この違いが何を意味するのか、当初の私には理解できませんでした。

田中さんに直接聞いてみると、彼はこう答えました。

「フォロワーの方が本当に困っていることって何だろう、と毎回考えるんです。そして、その悩みの根本原因を解決するための道筋を、できるだけ論理的に説明するように心がけています」

その瞬間、私は自分の3年間が何だったのかを理解しました。私は「発信すること」に夢中になっていて、「誰のために、なぜ発信するのか」を見失っていたのです。

田中さんは相手の立場で深く考え、その上で論理的な解決策を提示していました。一方の私は、表面的な情報を並べることに終始していたのです。

この発見が、私の人生を変えるターニングポイントとなりました。

田中さんの成功を目の当たりにして、私は彼に秘密を教えてもらいました。しかし、その答えは意外な場所で確信に変わったのです。それは、会社の四半期プレゼンテーションでのことでした。

その日、私と田中さんは同じプロジェクトチームで、上層部に対して新サービスの提案を行うことになりました。私は3年間SNS副業をやっていた経験を活かし、「バズりそうな企画」を中心とした提案資料を作成しました。

一方、田中さんの提案は全く違っていました。彼は市場データを詳細に分析し、「なぜこの問題が存在するのか」「解決によって得られる具体的な価値は何か」を論理的に組み立てた資料を準備していたのです。

プレゼン当日。私の発表は「面白いアイデアですね」という反応で終わりました。しかし、田中さんの発表では役員たちが身を乗り出し、次々と建設的な質問が飛び交いました。そして最終的に、田中さんの提案が採用されることになったのです。

その時、私は稲妻に打たれたような衝撃を受けました。

「これって、SNSでの発信と全く同じ構造じゃないか…」

田中さんがSNSで実践していたのは、まさにこの「問題の本質を見抜き、価値を論理的に伝える力」だったのです。彼は会社のプレゼンで培った洞察力と論理的思考力を、そのままSNS発信に応用していました。

私がずっと「SNS特有のテクニック」だと思い込んでいたものは、実はビジネス全般で通用する普遍的なスキルだったのです。フォロワー数や「いいね」の数に一喜一憂していた私と、根本的な思考力を磨いていた田中さん。

この差が、3年と3ヶ月という結果の違いを生んだ真の理由だったのです。

その会社のプレゼンから1週間後、私にとって人生を変える転機が訪れました。それは、後輩の山田くんからの相談でした。

「先輩、SNSのことで相談があるんですけど…」

山田くんは新卒2年目で、副業としてInstagramを始めたいと思っているとのことでした。これまでの私なら「フォロワーを増やすには…」「投稿頻度は…」といった表面的なテクニックを教えていたでしょう。

しかし、田中さんから学んだ教訓が頭をよぎりました。私は一呼吸置いて、山田くんにこう聞きました。

「なぜSNSを始めたいの？」

「収入を増やしたくて…」

「なぜ収入を増やしたいの？」

そこから30分ほど話を聞いていくと、山田くんの本当の悩みが見えてきました。彼は来年結婚を控えており、パートナーに経済的な不安を感じさせたくない。しかし本業だけでは将来への貯蓄が思うようにいかず、焦りを感じていたのです。

その瞬間、私の中で何かが「カチッ」と音を立てて繋がりました。

「山田くん、君の悩みは『SNSで稼げない』ことじゃない。『パートナーを安心させられる経済力を身につけたい』ことなんだね」

そして私は、自分が3年間の迷走で得た失敗体験と、プレゼンで学んだ「相手の立場で考える」思考法を組み合わせて、山田くんに具体的なアドバイスをしました。フォロワー数ではなく、同じ悩みを持つ人たちにどんな価値を提供できるかを軸に戦略を組み立てたのです。

3ヶ月後、山田くんは月収5万円を達成していました。フォロワー数はわずか1200人でしたが、同じく結婚準備中の男性からの相談が絶えない状態でした。

この体験で私は確信したのです。成功の鍵は「相手の悩み」を表面的な言葉ではなく、その奥にある本当の感情や状況まで洞察することだと。そしてその悩みに対して、自分の経験を価値として論理的に組み立てて伝えることが、人を動かす力の源泉なのだと。

「なぜ私だけが…」と3年間悩み続けた答えが、ついに見つかった瞬間でした。

山田くんとの対話で「相手の悩みを見抜く力」の重要性に気づいた私は、その日から根本的にアプローチを変えました。そして3ヶ月後、ついに月収が10万円を超えたのです。

しかし、ここで気づいたことがあります。

私が変われたのは、田中さんという「本質を理解している人」との出会いがあったからでした。もし田中さんがいなければ、私は今でも「フォロワー数を増やすテクニック」を追い求めていたかもしれません。

実際、同じような状況で悩んでいる人からの相談が、その後も次々と舞い込むようになりました。

こうした相談を受けるたびに思うのです。みんな私と同じ場所で迷っている、と。

そして同時に確信しました。個人で試行錯誤するだけでは、本質にたどり着くまでに膨大な時間がかかってしまう。私のように3年も遠回りする必要はないはずだ、と。

そこで私は決めました。自分が学んだ「相手の悩みを見抜く力」や「人を動かす本当の仕組み」を、同じように悩む人たちと共有できる場を作ろうと。

現在、私は小さなコミュニティを運営しています。そこでは、表面的なテクニックではなく「なぜその手法が有効なのか」という本質的な部分を学べる環境を提供しています。